リムセとウポポ - おどり- Dance

アイヌ民族にはどのような踊りがあるのか

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おどりや歌は、儀式や人が集まったときに行います。カムイに感謝の気持ちを伝える場合や身近な動物の動きをまねたり、子守歌の他に、長く踊り続けて体力比べをする遊びの踊りなどもあります。

鯨祭の歌

一人の女がやや腰を曲げ、目をかたくつぶって、
盲人の身振りをしながら杖をついて家の中へ入ってきて次のように歌う。

アイヌ語(発音) 意味
pis-ta tapne 浜の方で
humpo yee 音がする
chikap he an 鳥だろうか
humpo yee 音がする
tori he an 水鳥だろうか
humpo yee 音がする
yan wa an na 何か陸へ上がっているよ
humpo yee 音がする
inkanno-utar 目の見える人たち
sap wa inkar yan 行ってごらんよ
humpo yee 音がする

すると家の中にいた人々は、
いっせいに立って手を打ちながら次のような歌を歌って踊る。

アイヌ語(発音) 意味
hee ran too おお天(あま)降(くだ)った あそこに
uto ran too 本当に天降った あそこに
kamuy ran na 神が天降っているよ
too ran na あそこに天降っているよ
知里真志保 1955「第二章 歌謡 六 ウポポ(11)鯨祭の歌」『アイヌ文学』 元々社

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